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ミワいつか
2006/04/21(Fri)
砂漠!


途中の村にちょこちょこ泊まりながらバスはザゴラへ到着した。途中時々現れる村には土壁の茶色い家が並ぶ。ザコラも同じような村かと思ったら結構大きな町できれいな色に塗られた家やお店が並んでいた。ザゴラに到着すると運転手さんによく寝てたねーみたいなことを言われた。そりゃ寝るでしょ、夜行だし。まだ降りるなと言われバスの中で待機。と運転手の友達なのかツアー会社の人が乗り込んできた。砂漠のツアーがあるという。あやしいかな、とも思いながら話聞いて値段の相場とか聞いてみようとオフィスに行ってみることにする。
ツアーの写真を見せられスケジュールや値段などを聞く。砂漠で一泊するツアーを頼みたかった。四駆での砂漠ツアーは地球の歩き方にあるのと同じ、2000DHという。6人でいければいいけど2人ではちょっと割高。一方らくだのツアーは安くなって1人300DH。お金がないというとらくだのツアーを勧められる。四駆ではシェガガの大砂丘へいけるけどらくだだと手前のボガ砂丘。シェガガは大きいけど観光客がいっぱいだよ、砂漠の大きさは違うけど大差ないよ、と。
即決はできなかったので、お腹も空いたことだし朝ごはんを食べて考えることにする。ツアー会社の人に聞いたトンボクトウというレストラン。今日は金曜日。メクネスで金曜日はクスクスを食べる日だと聞いていたのでクスクスと生絞りオレンジを頼む。トイレに寄ると和式のようなアラブ式トイレだった。トイレットペーパーは使ったけどついに初のアラブ式トイレ体験。使用後トイレに置いてあるバケツに水を汲み流す。
クスクスにシナモンとナッツがかかった、スープの多い、野菜も今までよりも少し小さくカットされたクスクス。店によって地方によってクスクスもいろいろだ。
食べ終わってどうしようか考えていると別の客引きにあう。少し安い。その値段も踏まえてもう一度最初のツアー会社へいつかちゃんだけ話を聞きに行く。残っているとレストランで声をかけてきた客引きにもう1人はツアーオフィスに行ったのか、と聞かれそうだというと諦めたのかバイクに乗り行ってしまった。
話を聞き終わったいつかちゃんが戻ってきて、もうツアー会社は最初の所で決めてしまおう、という感じになってきた。荷物を持って最初のツアー会社へ行き、もう一度値段を聞く。あっちのツアー会社ではいくらって言われた、と言うと、じゃあそっちのツアー会社で話を聞いてくればいい、気に入った方にしたらいい、と言われたので今度は私が話を聞くだけ聞いてくることにする。
向かったもう一つのツアー会社は、お土産やの一角のテーブルで写真を見せられ説明をされる。こっちではシェガガと別の砂丘では全然違う、と言われる。最初の会社では今日は四駆が出払ってしまったというけど、こっちでは1台空いているというし1500DHと少し安い。もし頼むようなら30分以内に来ないと最後の1台もなくなってしまうよ、と言われ、とりあえず最初の会社に戻る。
その間いつかちゃんが話を進めていてくれて、四駆の車がない今日はらくだで手前の砂漠まで行き1泊して、朝四駆でシェガガへ行き朝日を見て戻ってくるという案が出ていた。らくだにも乗りたかったけど、シェガガの大砂丘も見たかった私には値段を考えなければベストプランだった。値段の交渉をして1900DHまでにはなった。それでも割高なんだけど、もりもりプランだし、らくだ+四駆のツアーにやっと決定する。頼んだツアー会社はCARAVANE HAMADA DRAA。HAMADAの意味を聞くと、ここらへんの砂漠のことをHAMADAと言うんだ、と言っていた。
2時出発というのでそれまでターバンを買ったりオフィスでくつろいだりしながら出発を待つ。フロントガラスに派手にヒビの入ったバンに乗り込む。これが民営バスかな?たくさん乗り込んで出発。
土漠の中を進む。砂をたくさん巻き上げながら竜巻がいくつか側を通り過ぎていった。緑がまばらな道やオアシスの道、干上がった川や水の流れる川岩の山、いろんな景色を通り過ぎて砂漠の入り口の村マハミドに到着。途中警察にパスポートの提示を求められ渡すとなかなか戻ってこない。一緒に乗ってた乗客も早く出発したいと言うようなことを私に言ってくる。私に言ってもどうしようもないのに。パスポートは戻されガイドさんだけ警察に連れられ私達はその少し先で降ろされた。ガイドさんはどこ?というとすぐ来るからここで待てという。ほんとに大丈夫?と思っていると割とすぐ釈放されたのかガイドさんがやってきた。
近くの電柱に3頭のらくだがつながれていた。一匹ふごふご言っているらくだがいた。ばかやろう、と言った気がした。そのらくだの背負っているかごに荷物を積み、私が乗る。その前のらくだにいつかちゃん、その前の先頭のらくだには何も乗せずおじさんが綱を引く。
マハミドの村をらくだにのって通り過ぎる。子どもがじっと見てきたり手を振ってきたり追いかけてきたりする。
最初は石を含む砂丘、徐々に石も少なくなりさらさらの砂丘になった。いつかちゃんのらくだはトト、私のらくだはアリというらしい。トトは途中の草を食べながらすすむ。アリは列を外れて右に行きたがる。いつかちゃんにはファティマ、私にはアイシャというベルベル名をもらう。
砂丘を超えているうちに日が沈んだ。らくだの上から見る砂漠の地平線に沈む砂丘。素敵だった。
3時間ぐらいらくだに揺られてテントが張ってある場所へついた。周りにはなんにもなかった。とても静かな場所。観光客も全然いなくていいよ、といっていたオフィスの人の言葉はホントだった。お役目を終えたらくだちゃんたちは砂漠に放たれた。
砂漠に絨毯とクッションが置かれていた。ガイドさんたちは夕飯の準備をしているようなのでそこで一休み。絨毯の上に座るとお尻が痛かった。左のお尻の骨辺りにあざが出来たような痛さだった。尾てい骨も痛い。らくだに3時間、素敵なんだけどもう限界。往復らくだのツアーじゃなくてホントよかった。
出してもらったお茶をいただく。冗談なのかホントなのかウイスキーベルベルといっていた。オフィスでもターバン屋でももらったけどこっちのお茶はミントティではなく中国緑茶に砂糖が入ったもの。とてもおいしい。
ガイドのおじさん、らくだを引いてきてくれたおじさん、砂漠の家のおじさん、音楽担当(?)の少し若めの男の子、いつかちゃんと私。いつのまにやら太鼓の演奏が始まった。私達も合わせて太鼓をたたく。観光客を楽しませるためにやっているのではなく、自分達が楽しくて太鼓を叩いたり歌を歌ったりしているようだった。
予想はしていたけど一応、トイレの場所を聞いてみた。どこでもトイレらしい。懐中電灯とトイレットペーパーを持って延々歩き皆の視界から外れる砂漠を見つけてライトを消し、満天の星空の下の砂漠トイレ。ランプの明かりもなく遠くにマハミドの町の明かりがぼんやりしているぐらい。しばらく砂漠を歩き星を見上げていた。
戻ってテントの中のキッチンで鶏肉のタジンを煮込んでいるところを見せてもらう。さらに絨毯の上で仕上がりを待つ。
星空の下、ランプの明かりに照らされて、かなり長い間煮込まれていたタジンの夕飯。デザートにメロンも出てきた。美味しかったし素敵だった。
焚き火をしてまたしばらく太鼓を叩いたり、見ているのがバレバレなトランプのマジックを見せてもらったりした後、ガイドさんと若めの男の子(仮に屋島君とする)とテントから少しだけ歩き砂漠に星を見に行く。
ランプから離れるともっとたくさんの星。流れ星も何回も見えた。屋島君がテントに戻りお茶を持ってきてくれた。蝋燭の灯りでお茶を飲んだ後、蝋燭の灯りが入らないように少し離れデジカメで星が撮れるか挑戦してみた。三脚もなしで長い間動かないのは無理でぶれぶれだった。と、ガイドのおじさんがいつかちゃんにベルベルマッサージといって肩揉みやらハンドマッサージを始めた。もっと遠くへ行けばもっと星がきれいだよ、と誘っているようだった。サービスかセクハラか微妙なラインになってきた感じ。写真が終わったらベルベルマッサージをしてあげる、と私の側にも屋島君が待機していた。けど写真は終わらないし、いつかちゃんももう戻ろうかな、という感じになっていたのでもう眠ると、さりげなく戻り始める。
戻ると家のおじさんはテントの外で寝ていた。私達の寝る場所はテントの中だったけどベットが4つあったのでまさかおじさんたちもここじゃないよね、とドキドキする。けどおじさんたちも外のようで安心。持ってきた寝袋に入り渡された毛布をかけて眠る。

サハラ砂漠に日が沈み、


右へ左への揺れで暗い中目が覚める。きっとマラケシュからワルザザードへ抜けるメインのアトラス山脈越えをしているところなのだろう。暗闇で絶景は楽しめないので、酔わないように目をつぶる。いつの間にか明るくなって、辺りは土色の壁の家や村のモロッコらしい茶色い景色に変わっていた。ザゴラに到着したのか乗客が全員降りる。また降りるのが一番最後になった私たちはなぜか運転手さんにバスの中にいなさい、と止められる。どうやら外には砂漠ツアーへの客引きが待ち構えているようだ。しばらく車内にいると運転手さんの知り合いだからと旅行会社の人がやってきて、結局運転手さんぐるみの客引きにつかまったのかしら。とりあえず行ってみることにする。CARAVANE HAMADA DRAAという会社のオフィスでで過去のツアーの写真や参加者の感想などを見せてもらうものの、何せツアーの相場がわからない。移動の疲れで頭も働かないので、ご飯を食べに出かけることを伝えると、一見強面のおじさんはレストランを教えてくれた。そうそう今日は金曜日。ということでクスクスを注文!具と別々に運ばれてきたクスクスにはアーモンドとシナモンがかかっていて、スープたっぷりの具の方は、干しぶどうに近いけれどそうでない一夜干しくらいの小さな甘いぶどうがポイント。野菜は小さめカットで今まで食べた中で一番赤いスープをたっぷりかけていただく。生絞りオレンジジュースも頼んで一息していると、レストランでも砂漠ツアーの客引きに声をかけられる。しつこい客引きや旅行会社の人たちにしぶとく話を聞いているうちに、ここザゴラから行ける砂漠のうち、シェガガ砂丘という大砂丘まではかなりの距離があるのでジープでないと行けなくて、大きな砂漠へとかラクダでと客引きされるのは大体は近くの小さな砂漠までしか行かないことがわかった。またザゴラというこの町から、拠点となるマアミド(地元の人はマハミドという発音)までのトランスポート代は含まれているかどうかも重要なポイントで、水も含まれているか、翌日は何時に戻ってくるのかなども重要なポイントだった。どのツアーも14時出発ということで、悩んだあげく、ラクダでボカという砂漠まで行ってサンセットを見てベルベル人の家で1泊し、翌朝ジープでシェガガ砂丘という大砂丘まで移動して日の出を見て、昼食をとってジープで戻ってくるというジープとらくだを取り入れた1900DHの欲張りなプランにした。ザゴラからマアミドまでのタクシー代は自費で、マアミドから近い砂漠までラクダで往復する1泊のツアーが約600DH。いくらが妥当なのかわからないけれど、相場はわからないけれど、とにもかくにも出発。

14時の出発の前にターバンを買うことにする。ベルベル人のターバンは日よけにもなりそう。ミワと順番でお店を覗いたときに、クレマティゼというパンツが目についた。最近日本のブランドでもこのクレマティゼの伝統的なパターンのパンツを目にする。凹の字の天地を逆にしたような形で股上部分の水平線がかなり長い。ショッキングピンクが目に飛び込んできたのと、今日は黒のカーゴパンツを履いていたので、このまま出発するには暑いし砂だらけになりそうで、買ってしまう。ラクダに乗る場合、マアミドまでの移動はなぜか、乗り合いタクシーに乗るものと決まっているようだ。ミニバンの運転手の隣の席にミワと並ぶ。私たちのガイドさんとなる人がすぐ後ろに乗り込み、あとは地元の人たちでいっぱい。自分達で支払うと約25ディルハムと言っていたのでもっと近いのかと思ったら、けっこう長くタクシーに揺られていた。途中ラクダも発見!警察官に止められて、私たちだけパスポートチェックを受ける。ガイドさんがポリスの元に残ってタクシーが出発してしまい、ガイドさんがいなくなってしまったまま降ろされたので、心配していると、乗客全員が、「ほら、来たでしょ。」と遠くから歩いて来るガイドさんを指差して助けてくれた。どういう段取りなのかも周りの人の話していることも全然わからないけれどみんないい人でした。

少し歩いたところに私たちを乗せてくれるラクダが3頭いた。ガイドさんがさっき買っていた水やパン、そして私たちの荷物が1頭のラクダに積まれ、それにミワが乗ることに。私はもう一頭のラクダへ。先頭のラクダを引っ張るラクダ乗りの人にも挨拶する。モンゴルで乗った馬よりも大きなラクダは、乗るときに前足を揃えてかがみ、次に後ろ足をそろえてきれいにしゃがんでくれる。ミワの乗ったらくだが「バカヤロー」って確かに低い声で言っていた。キャラバン出発!大きく揺れるらくだにすぐにおしりが痛くなる!2時間半の道のりに耐えられるかしら??村を抜けるまで私たちを見て手を振ってきたり、イーっとしてくる子ども達がいたり大勢の人に見られる。私の乗ったらくだの名前はトト。ミワの方はアリ。トトは涙を流しながら歩いていた。重いの?大丈夫??映画のタイトルにもなったらくだの涙。歩いてついてくるガイドさんに私は「ファティマ」、ミワは「アイシャ」とベルベルネームを名づけられる。大きなラクダの背中からの眺めはとても気持ちがよいけれど、トトだけがお腹がすいたのか草花を食べるので突然かがんだりするので油断ができない。かなりの長い距離をキャラバンしてようやく山の形のように真ん中が膨らんでいるベルベルテントが見えてきた!これ以上らくだに乗っていたらおしりの山が3つになっちゃいそう!

ここの主に挨拶をする。ベルベルテントの手前にブランケットとクッションが用意され、奥で夕食の準備が始まり、私たちはお茶をいただきながら、しばし空を眺める。日が沈み一番星をミワが宣言して発見して、次々に星が浮かび上がってきた。ここのお茶はミントティーではない。中国茶にお砂糖がたっぷり入っていて、泡を立てながら高い位置から注ぐ。ミントが苦手な人にも美味しく飲める。お茶を飲んでいると若い青年がやってきた。太鼓をたたいたり、しばし歓談しながらも、ご飯はいつだろう?と気になって仕方がない。しばらくして、待望のタジンが運ばれてきた!長い時間をかけて煮込まれたタジンの蓋をあけると骨まで溶けそうな肉が隠れているのが見える。オリーブがたくさん入っていて、外で食べるタジンはまた格別な味。メロンのデザートも出てきてお腹いっぱいになって、お茶をいただきながらまたしばし歓談。ラクダ使いとガイドさんと青年と家の主人はベルベル語ではなくてアラビア語で話していると思うけれど何を言っているかさっぱりわからないので、私たちは星を見上げていた。星をもっと静かに見たかった。ガイドさんと青年がテントから少し離れたところに連れていってくれるが、2対2みたいな構図になりそうだったので、満天の空を楽しむ気持ちにはどうしてもなれず、早々とテントに戻りたいと言ってしまった。そのままの格好でベッドに潜り込む。
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