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ミワいつか
2006/04/08(Sat)
マドリッドもリベンジ


朝、昨日のカウンターのお店で朝ごはんを食べるのを楽しみに行くとおじさんとおばさんとこどもともう一人お手伝いでペンキ塗りをしていた。改装するらしい。なんというタイミング。諦めきれないけど諦めて別のお店に行く。表に、お皿にポテトとメインとサラダが載って6ユーロみたいなセットメニューがあったのでそれを二人で食べることにして店に入る。が、セットメニューはやっていないと言う。チュロスとコーヒーのセット1.8ユーロがあったのでそれと、おかずにきのこと肉団子のタパスを1つずつ頼む。おいしかった。けど。会計になってタパスはせいぜい1個3ユーロぐらいだろうと思っていたらなんと6.5ユーロ!小皿なのに!タパスを頼んだら着いてきたバゲットもお金が取られていた。カウンターのお店だったら1.5ユーロでおいしいサンドが食べれたのに。一気にがっくり。
トレドの鉄道駅はアルハンブラ宮殿かと思うぐらい(言いすぎだけど)素敵なイスラム建築の駅。タイルの壁、昔使っていたのだろう木彫りの切符売り場。木彫りの天井、ステンドグラス。写真を撮ったりベンチで天井を眺めていたりしていたら、同じベンチにベレー帽を被ったおじいさんがちょこんと座ってきた。こっちを見てくるので会釈をするとスペイン語で話かけてきた。なんていっているのかわからなかったけどいつかちゃんを指して「アミーガ?」と聞いてきたので「そうそう」と言うと、「なんとかなんとかソル」と言ってきた。solは太陽なので、きっときみは太陽のようだね、と言っていたに違いない。そして私のことを「なんとかなんとかグアッパ」と言っていた。辞書を引いたけど出てこなかった。きっと、きみはグラマーだねと言っていた、に違いない。いつかちゃんがお礼に、あなたはきのこのようですね、と日本語で言ってあげてた。
マドリッドでトレド-マドリッド間の往復の切符を買ったつもりだった。きのこのおじさんに見送られながらホームにある改札で切符を見せるとチケットオフィスへ行けという。きっと、席を確定させなきゃいけないんだ、チケットを替えてもらわなきゃいけないんだ、と思ってチケットオフィスへ行く。結構並んでいた。きのこのおじさんが「どうした?」と(多分)言ってチケット売り場まで来てくれて、列を割り込んでカウンターへ通してくれた。どうも、往復チケットではなかったらしく、また買わなきゃいけないらしい。しょうがないのでまた買って、またきのこのおじさんに見送られてホームから乗り込む。
車窓を眺めているうちにあっというまにマドリッドへ戻って来た。駅のロッカーに荷物を預け、リスボンまでの列車のチケットを買うために列に並ぶ。切符売り場は大混雑だった。多分列車の方が高いのだけど、地球の歩き方に“マドリッドからの夜行バスの到着を狙った強盗がいる”というようなことが書いてあったので列車で行きたかった。が、席は埋まっていて翌日のも調べてくれたようだけど、翌日も席が埋まっているらしかった。
しょうがないのでこのままスペイン南下してモロッコに抜けちゃってもいいかもね、とバスターミナルへ行く。
バスターミナルも大混雑だった。バス会社のカウンターがいくつもあってどこに並べばいいかわからない。いつかちゃんと分担しインフォメーションで聞いたりいくつかのカウンターをあたってみたけど、モロッコへ行くバスもいっぱいだった。リスボン行きのバスがユーロラインズから出ていて空席もあるようだった。到着時間も7時と、ちょうどよかったのでユーロラインズでリスボンまで行くことにする。次の移動先を決めるのに右往左往して頑張ったので御褒美にアイスを食べる。
とりあえず路頭に迷うことはなくなって一安心でゲルニカのあるソフィア王妃現代美術館へ行く。前回来た時も見たかったのだけど、行けなかったのでソフィア王妃もリベンジ。ソフィア王妃美術館は土曜の14:30から無料だった。きれいなガラス張りのエレベーターのあるとても大きな美術館。ミロやダリやピカソやらスペインのアーティストを中心に、たくさんの絵や彫刻が展示されている。ゲルニカの前はいつも人だかりでざわざわしていた。高校の時の国語の教科書に載っていて、うらと一緒に黒板に模写したことを思い出す。本物のゲルニカはとても素晴らしかったけど、あれもかなりの大作だったな。
わりとさらりと全部を見たけどかなり時間がかかった。バルセロナでミロ美術館もTAPIESの美術館も見なかったし、ダリの美術館にも足を伸ばさなかったけど、ここに来ればどれも見れる。かなりよい気がする。
見終わって駅の側のお店に入り、肉とポテトとサラダのプレートを頼む。注文した後タパスが乾いてそうだったり、みずを注文したら水のにおいが少し気になったりしていい店ではなさそうなことに気付くが、空腹は満たされた。
駅からバスターミナルへ早めに向かい、出発を待つ。バスもほぼ満員だった。今まで長距離バスは2席分つかって足を伸ばして寝ていたのだけど、そうもできない。エコノミー症候群にならないか不安を抱えながらリスボンへと向かった。とりあえず無事マドリッドを通過できてよかった。

ちょびっとマドリッド


昨夜ミワがたたくキーボードの音をベッドの中で聞きながら、12時前だっただろうか、「ドン、ドン、ドンドンドン。」という太鼓の音を聞いたことを思い出す。重々しい音色で、案内で見た白装束・目出し帽の人たちの姿が瞼の裏に浮かんでいた。起き上がって昨日観光案内所でもらったパンフレットを見ると23時から確かに何かが行われたようだ。

トレドを発つ朝。朝食を楽しみに昨日のお店に行ったら、なんとなんと小さなお店が養生されて改装工事を始めている!ご主人も奥様も着ているのはエプロンではなく仲良く作業服!最後にピザのテイクアウトができなかったジェノバのお店のように、第2のジェノバのお店だと思ったここでもまた食べおさめができなかった。しぶしぶ探して入った別のお店で、コーヒーと小さなチュロスが3本のセットを頼む。頼むつもりで入ったプレートはないとのことなので、カウンターに並んだタパスから、きのこのマリネとトマトソースの肉団子を頼む。すぐに温められたそれらが目の前に並び、かわいいチュロスの姿や見た目以上の美味しさを堪能する。チュロスはディズニーランドにあるような甘いものではなく揚げたおせんべいのような香りがする。中も空気が入って軽い。本場のチュロスはこういう味なのだろうか?とチュロスについていろいろ話していたら、お客さんのお兄さんがコーヒーにつけて食べるんだよ、と教えてくれた。ガイドブックにはそう書いてあったけれど、早速浸して食べてみる。肉だんごも美味しかったので第二のジェノバに行けなかったのは残念だけど、満足満足、とお会計をしたら、小さなお皿にのったタパスが一皿6.50ユーロ!バゲッドもしっかり値段がついていて、二人で合計18ユーロの高い食事。「いくらですか?」だけは覚えて聞きまくる私たちが今日は油断をしてしまった。美味しかったけれど、あの小皿が6.50ユーロなんて。

ホテルをチェックアウトし、30分前行動!を宣言して早めにバスで電車の駅へ向かう。だいぶ早く着いたのでタイルがかわいい駅舎で写真を撮っていたら、おじいさんの集団に声をかけられた。そのうちの一人のきのこのかさのような帽子をかぶったおじさんが私たちの隣に座って話しかけてきた。じーっと私の顔を見て動かなくなってしまったおじさんに「あなたは太陽みたいだ」(注:ミワ訳)と言われた。太陽のように丸い、だったらショックだなぁ。往復ということで受け取ったはずのチケットは立派な特急列車に乗るにしてはどうも安いと思ったらやはり片道だったみたいで、また買い直す。

マドリッドアトーチャ駅に戻って来た。マドリッドの滞在はできるだけ安全に、短い方がいいので、次の予定地のリスボンまでの移動もバスではなく、若干高い電車での移動に決めていた。しかし、窓口に行くと椅子席も寝台席も今日も明日もすべて満席と言われてしまう。仕方なくコインロッカーに荷物を入れて、バスターミナルのある駅までは地下鉄で行くことにした。頭の中のイメージと気持ちがそうさせるのか、すれ違う人たち全員がこわい人に見えてしまう。いつものように「日本人?」「コニチハ」と声をかけられるのも、ドキッとしてしまうので今はやめてほしいくらい。大きなバスターミナルがある駅であらゆるバス会社のカウンターが並んでいた。最初に聞いたバス会社でも今夜発のリスボン行きは満席とのことで、ポルトガル行きをやめて、その次の予定地のモロッコへ行ってしまうことも検討したけれど、モロッコ行きも満席だった。人も多いしどのカウンターも混んでいて、マドリッドはハブバスターミナルになっているようだ。今まで乗ってきたeurolinesはそんなに混んでいることがなかったので、予想外の混み具合。結局、eurolinesのリスボン行きは空席があったのでチケットを購入。パスポートを見せたのに、25歳までの1割引チケットにしてくれた(2006.4.8現在ミワ&いつか26才)。

無事にチケットをゲットして、多少緊張の汗をかいたので自販機でビスケットにはさまったアイスを買う。1.10ユーロとあるのにミワも私も1ユーロでアイスが出てきた。不自然なくらいアイスが真っ白だったけれど美味しかった。アイスを食べながらアトーチャ駅まで戻る。今日の目的、マドリッドにあるソフィア王妃芸術センターに向かう。ピカソのゲルニカを所蔵する現代美術館で、偶然だけれど土曜日は14時半から無料になるとのこと。2階と4階のフロアが展示スペースになっていて広い中庭を持つ回廊式。建物の外観の特徴となっているガラスのエレベーターでまずは4階まであがる。回廊部分が二重構造になっているので、これは膨大な展示ボリュームだな、と時間配分を考える。ミワととりあえず待ち合わせ時間を決めて、それぞれのペースで見ることにする。今年亡くなられた韓国のアーティスト、ナム・ジュン・パイクさんの貴重な映像コレクションがあった。十分なスペースで自然光も入りとても気持ちのよい美術館なのだけれど、インレタが剥がれかけていたり、投影されたプロジェクターが壁からはみ出していたりしたのは気のせいだろうか、はたまたお国柄だろうか。そしてキャプションに英語がないことと、キャプションの位置が悪くて作品の情報がすぐに得られなかったことだけが残念。ゲルニカはあえて最後に見ようと決めてまわる。2階のピカソの作品群を抜けると人だかりができていたのですぐにそこにゲルニカがあるとわかる。少しドキドキしながらもそれは大勢の人の鑑賞の勢いにすぐにかき消されてしまった。黒、グレーの濃淡や、白の色、上塗りされたものの下に存在する絵や、生々しいタッチなど、印刷物からは読み取れないたくさんのものを確かに感じた。

他の展示もやっていたので、明るいうちに移動することを意識しながらそれらもさーっと鑑賞する。まだ明るかったので、マドリッドの駅の側のお店でどこでも見るお肉とポテトののったプレートをミワとシェアして空腹を埋める。そして、私はチュロス売り場へ。本場のチュロスは甘くないものかどうか確かめたかったのと、行きがけに通ったときのチョコレートをかけたものが忘れられなかったからだ。結局ノーマルなものにしたけれど、やっぱり甘くなく、おせんべいを揚げたような香りがして、中には空気が入っていて、カリっとふわっと軽い感じ。これはこれではまりそうでペロリと食べてしまった。今回は無事、早目にロッカーから荷物を取り出して、またバスターミナルの駅へ。チェックインの時間までベンチで日記を書いたり顔を洗ったりしながらバスを待つ。バスにはスーパーシートとあり、今までのeurolinesよりリクライニングシートも深く倒れるし、座席幅も広め。しかし満席なので、窮屈感はある。バラバラだった席をかわってもらいミワと並ぶも、あまり眠れなかった。何度も目が覚める。
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