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ミワいつか
2006/03/14(Tue)
辛うじてデンマークに入国


朝ハンブルグに到着した。ハンブルグのバスターミナルでバスを乗り換えるために一度降りる。大きなバスターミナルだった。ターミナルにあったおマックで買った1ユーロのマックチキンチリとカプチーノを朝ごはんにする。
コペンハーゲン行きのバスもまた遅れて出発した。
ドイツとデンマークの国境だったのかパスポートコントロールがあった。座席をゆうゆうと使うために私といつかちゃんは少し離れて座っていた。まずはいつかちゃんが警察のおばちゃんにいくつか質問される。他の人たちはパスポートをパラパラと確認した後すぐに本人に戻される。が、いつかちゃんはパスポートを取り上げられてしまっていた。そしてしばらくして私の番。いつかちゃんが泊まるところの住所聞かれるよ、と言っていたけど住所までは解らなかった。前の子の友達?何処に泊まるの?住所は?と聞かれ、解らないけど電話番号なら知ってるよ、と言いたかった。けど知らない、と言って後を続けようとしたその瞬間続ける隙も与えずパスポートを取り上げたまま次にいってしまった。
私たちのほかにも2人、パスポートを取り上げられた人たちがいた。その人たちと一緒に私たちはバスを降ろされた。荷物も全部持って行けという。ちょっと質問されてそのまま戻れるのかと思ったけどどうやらあやしい。トランクの荷物を出したらもう私たちを残して出発してしまいそうだ。そんなことになったら困ると荷物をトランクに入れたままおばちゃんにどうして、と抗議する。電話番号と待ち合わせのお店の住所ならあるよ、と堀田に送ってもらったメールを見せると、ちょっと待って、とおばさんは建物の中に入っていった。しばらくてしてラッキーね、もどっていいわ、と無事パスポートは返されバスに戻ることを許された。
無事デンマーク入国を許され、バスは船へ乗り海を渡る。
コペンハーゲンに到着し、堀田に電話をしてみる。久しぶりの堀田の声。変わっていたらどうしようとドキドキしたけど声の感じは変わっていない。堀田に教えてもらった住所へと向かう。堀田のデンマーク人の彼が働いているショップへ向かう。堀田の彼、ミケにこれからしばらく泊まらせてもらうヤコブの家の鍵をもらい、ヤコブ邸へとバックパックを背負って歩く。途中バックパックの重さにへこたれて途中何度か目にしたホットドックスタンドで2度目の朝ご飯を食べる。お腹が満たされても力持ちになるわけでもなく、やっぱりバックパックの重さにへこたれながらヤコブ邸へ到着する。
ヤコブの家はとても素敵なヨーロッパの建物で、ヨーロッパっぽい少し古い小さなエレベーターがついている。部屋も広く、卓球台や存在感たっぷりの家具がどーんと置いてあって、かわいらしいキッチン、高い天井、、、素敵な家に大興奮!
家を出てもふらっと入るショップがかわいらしい。かわいらしい雑貨やおままごとセットなんかも欲しくなってしまう。きっと子供が生まれたら買いに来よう。ぐっとがまんして店を出る。
コペンハーゲンの図書館、ブラックダイヤモンドに寄る。北欧っぽい洗練された近代的な建物。かと思うと奥にはアンティーク感漂う一角があったりして。こんなところで勉強するの、楽しいだろうな。

夕飯はスーパーで買ってきた太くて長いぐるぐるまきのウインナーを、かわいいキッチンでスープに。
夕飯を食べているとヤコブのルームメイト、クリストファーがキャンドルに灯を点してくれた。ステキなディナー。

王冠王国デンマーク・コペンハーゲンに到着


朝7時、経由のハンブルグに着く前にパスポートチェック。バスの中でパスポートを一人ずつ見られるだけの簡単なものだった。ハンブルグでは一度バスを降りて乗り換える。気温はマイナス。最近日本の春の便りを耳にしているけれど、私達はまだまだ寒い生活が続きそう。息が白い。待合室の隣にマックがあったので、初マックでカプチーノとフルーツヨーグルト(どちらも1ユーロマック)を買って朝食。遅れて到着したバスは結構混んでいる。途中までみわと隣同士で座って、空いたところでいつものように席を分かれて体を伸ばす。乗車時間が長いので何度も痺れながら、11時頃突然アナウンスで起こされてみんながバスを降りていく。何事かと思ったらバスごと船に乗っていた。甲板から眩しい水平線を眺める。杉本博史の写真のように中央に水平線がくるように撮影したら空と海の境目に小さな船の姿があった。デッキで日本人の男性に会う。彼は5ヶ月半目の旅の途中で鍵をかけていたのにハンブルグでノートパソコンや電化製品の盗難にあったそう。私達も気をつけなければ。アフガニスタンの男性もいて、日本が大好きだと言っていた。アフガニスタンは以前は危なかったけれど今はそんなことないので是非来てくださいと。いつか訪れることがあるだろうか。陸に近づくとバスに戻るようにアナウンスが入る。パリを出てからというもの、地元の人がフランス語を話しているのか、オランダ語なのか、そしてデンマーク語なのか、早口だしよくわからない。デンマーク入国のパスポートチェックは女性の警察官だった。犬もバスの中を走り入ってきて今回は厳重。「どこに泊まるの?」の問いに「コペンハーゲンに住む友人の家」と答えたら、コペンハーゲンの何処かと聞かれるので、「後ろに座っている友達が住所を知っている。」と伝えると、パスポートを持っていかれてしまった。そしてミワもパスポートを取り上げられる。パスポートを取られた4人くらいの乗客が名指しで呼ばれて、荷物を持ってバスを降ろされる。バックパックまで降ろせというので、ミワの携帯に入ったお世話になる人の住所などを見せて必死で説明する!長い時間バスの外で待って、「You're lucky.」と女性警察にパスポートを返された。乗客にジロジロ見られ、アフガニスタンの男性にも「どうしたの?」と言われてバスに戻ると一緒に降ろされた男性を置いて、すぐにバスは出発した。言われるがままにしていたら、そのまま置いていかれてしまったのかも!危なかった!パスポートにたくさんのスタンプが押されるとあやしまれるというのでこれからも要注意。

13時すぎ、コペンハーゲン中央駅そばに到着。日本人男性と一緒に中央駅をチボリ公園側に出たところにあるインフォメーションに足を運ぶ。ここのインフォメーションはヘルシンキのインフォメーションを上回るのかというくらい、とてもきれいで見やすい。しかし、スタッフの対応力はヘルシンキの右には出られませんでした。親切は親切でしたけど。情報を入手して私達は今回お世話になる人のいるお店へと向かう。ミワと私の高校の同級生、堀田紫(むらさきと書いてゆかりと読む)がデンマークのデザインスクールに留学中なのだけれどコペンハーゲンにはいないので、コペンハーゲンに住む彼のミケルを訪ねることになっていた。ミケルは本や洋服を扱う日本にもありそうなストリートなお店で働いていた。クールな靴や洋服、本がたくさんあった。ミケルはSupremeで働いていそうだと思ったらSupremeの帽子をかぶっていた。お店から堀田に電話をかけさせてもらう。ミワは高校2,3年と同じ学年だったけれど、私は卒業以来に声を聞いた。話した印象は変わらなかったのに、ずいぶんと環境が変わっている。ミケルの友達のヤコブが旅行に出ているので、私達に部屋を貸してもらえるとのこと。早速鍵をもらって、ヤコブともう一人クリストファーの住む大きなお家を借りることになった。到着したアパートにクリストファーらしき同居人の姿は見えなかった。誰もいないお家にお邪魔すると、玄関口にはさっきお店で見たようなスニーカーがたくさんあって、リビングには卓球台、オレンジ色の大きな不思議なソファーや家具、グラフィック、ゲーム、真っ白い素敵なキッチン、とストリート雰囲気満点お洒落家具たちがひっそりと主の帰りを待っていた。共有スペースが広くて、私の理想の家!また家の話でミワと盛り上がる。

コペンハーゲンの滞在も短いので、ルイジアナ美術館に行ってしまおうと思ったが、17時までだったので、19時までやっている王立図書館(Det kongelige Bibliotek)まで歩いて行くことにした。ブラックダイアモンドという名称のこの図書館はデンマークで活躍の建築家集団、シュミット・ハマー&ラーセンの設計。外観とは対照的な吹き抜け部分の波状バルコニーや旧館の重厚な雰囲気もよかった。ワイヤレススポットもあって、多くの人がノートパソコンを持ち込んで利用していた。1階のショップで、欲しい建築の本を見つけたが少し考えることにする。いい本が見つかると嬉しい悲鳴と同時にもう一つ悲鳴が聞こえてくる。

デンマークは世界でも最も古い王国の一つで、近代国家になったデンマークは王冠とコート・オブ・アームズと呼ばれる紋章をアイデンティティを表すシンボルとしていて、街中を歩いていると塔の先、郵便局などの公共施設を含むロゴマークなど、至る所で王冠のモチーフを目にする。降り立った瞬間に気に入ったデンマークの雰囲気を高めるかのような大きな大きな満月が、帰り道、塔の横に顔を出していた。スーパーに寄って、極太デニッシュソーセージをメインディッシュに料理をすることにした。素敵なキッチンだと料理する気も起きるというもの!お米も買ったら袋のまま15分ボイルするというものだと先に帰っていたクリストファーが教えてくれた。ソーセージ、スープ、オランダカマンベールチーズ、そしてお約束の地元ビールも一杯ずつ用意して、乾杯!

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