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ミワいつか
2006/03/10(Fri)
ブルージュ一人旅


いつかちゃんと一緒にアントワープに行くか、一人でブリュージュに行くかかなり迷った挙句ブルージュに行くことにした。
昨日食べれなかった分の朝ごはんをたらふく食べ、いざ出発。
受付のお姉さんに聞いたcitibankの場所へ行き現金をおろす。なんと日本語が表示される。1ユーロ約146円。うーん高い。
インフォメーションでブルージュの地図などをもらい中央駅からブルージュ行きの電車に乗る。
車窓にはベルギーの田舎の風景が。ところどころアヒルや羊、ロバや牛なども見える。またも見とれる。やっぱり私は田舎が大好きみたい。サヴォアさんやオルタさんみたいにお金持ちになっても田舎に家を持とう(別荘でもいいけど)。
ブルージュには途中ゲントに停まりながら1時間程で到着した。
駅を降りると、石畳と赤レンガの家が見える。しばらく人の流れに沿って歩いていたが、写真を撮っているうちに人の群れも見えなくなっていた。ひっそりとした静かな街。ゆっくり歩きながら街の雰囲気に浸っていた。
とりあえず尖塔を目指す。一番近くに見えるのは聖母教会の尖塔。私が通っていたのは裏通りだったのかさすがに教会の前の通りは人も多いしお店も並びにぎやかな様子。教会内には入ることが出来なそうなのでぐるっと回ってさらに次の尖塔を目指して、ひっそり中世の雰囲気に浸りたかったので裏道から行く。目指す次の尖塔はBELFORT。観光の中心地らしい。
丁度広場に着いたときに鐘がメロディーを奏でていた。ブルージュの町を一望したくて塔に登る。階段を登り、時計の裏の機械の部屋に到着する。途中年配の人ともすれ違った。私でも階段登るの結構つらかったりするのにご健脚なこと。
15分おきに鳴るという鐘を機械部屋で待つ。しばらく待ってオルゴールのような楽譜の部分が動きだした。きっと上では鐘が鳴っているのだろう。だけどこの部屋は機械の回る音がうるさくて鐘の音が聞こえない。急いで階段を登り最上階まで。そこでは鐘が頭の上で大音量でメロディを奏でている。時刻は1時。ちゃんとメロディになっていてそのときは第9が流れていた。さっきすれ違ったご年配の2組の夫婦は耳をふさいでいた。鐘が鳴り終わっても街をしばらく眺めていた。が、雨も降っているしまた少し薄着で出てきてしまったせいで寒い!まだまだ眺めていたかったけど寒さに耐えられずに降りる。機械部屋で次の15分後の鐘が鳴るのをしばらく待って鐘の音を聞きながら階段を下りた。
しばらく歩き回るも塔の上で冷えてしまった体はさらに降り続く雨のせいで温まりそうにもなかった。どこかお茶でもしながら休憩して体を温めることにしよう。入った店でスープを頼む。今日はリークのスープだという。リークって何だ、と思いながら大きいサイズのスープを頼む。ランチ用に昨日のキッシュの残りを持ってきていたのだけど、夕飯にまわそう。出されたパンも食べつくし、スープもいただき体も徐々にあったまっていった。そしてなぜかコーヒーをサービスしてくれた。明るい店内と高い天井、おねえさんの笑顔が素敵なお店だった。
もうそんなに時間もないしお店の中でこれから回る道順などをじっくり考えて、冷たい雨の振る外に出た。
町を取り囲むの運河に沿った散歩道を歩きながら昔の風車が残る一角へと向かう。雨はさらにひどくなってきた。そして風も強い。風と格闘しているうちになんと傘が折れてしまった。旅のために荷物を少しでも軽くしようと買った軽量の折り畳み傘。確かに軽いけど強度には問題があったみたい。雨も強くなってきたと言うのに傘がない。
確か風車の一つは中も見れるって書いてあった。そこまで行って雨宿りをしよう。歩を早めるも入れるはずの風車は鍵がかかっていて入れなかった。
ゴアテックスのジャケットを着ているおかげでずぶぬれにはならずにすんだけど寒い。人気の少ないひっそりとした街を歩きながら、ふと目に留まった黒猫の看板。この猫ちゃんパリの街角でも絵が売っていたっけ。なんとなく猫の看板につられるようにミュージアムの扉を開く。と、博物館の中を本物の黒猫が通りすぎていった。今度はその黒猫につられるように入場料を払い、スタッフ以外だれもいなそうな博物館の中へと入っていった。博物館は昔の生活や品物を展示してあるようで、靴屋がいたり帽子屋がいたりパイプがたくさんおいてあったりした。その中を猫が自由に行き来している。猫と一緒に中庭に出たり、猫ちゃんを中庭から入れたりしてあげて最後にはすっかり打ち解けて仲良くなった。結局お客さんは私ともう1人しかいない、町のはずれの博物館だったけど楽しい雨宿りだった。
世界遺産のベギン会修道院には行っておきたかったのでcafeで考えたルートをショートカットし修道院へ向かう。17:00のところギリギリで滑り込む。静かな小さな教会。祭壇の近くの席では修道女達が祈りをささげていた。聖書の言葉や祈りの言葉が書かれたプリントを読みながらしばらく静けさに身を置いていた。どうやら周辺に修道女の住居をみれるようになっていたらしいけどそれには気付かず教会を後にしてしまう。
街の灯りがともったら帰ろうと思うも、お店の明かりはついても街灯がなかなか付かない。しばらく散歩した後街灯の点灯を待ちきれず、ブルージュビールをお土産に宿へと戻った。

ファッションの街アントワープでヨージ・ヤマモト展!


今日はミワとは別行動。10:03北駅発(5分遅れで到着)、10:40着でずっと行きたかったアントワープへ向かう。アントワープはダイアモンドの研磨と取引が世界一であることで有名だが、今やファッションの街として世界中から注目を浴びている。街の名前は、古代ローマの兵士ブラボーが、市内を流れるシュヘルド川で猛威をふるっていた巨人の手(ant)を切り取って投げた(werpen)ことに由来しているらしい。近代建築の傑作の一つといわれるネオバロック様式の中央駅(1895〜1905)はガラスと鉄骨で築かれた半円筒形の天蓋で光が差し込んでいた。

インフォメーションで地図だけもらって歩く。目的地はMODE MUSEUM(www.momu.be)で始まったばかりというヨージ・ヤマモト展。゛yoji yamamoto DREAM SHOP"という展覧会はパリから巡回してきたよう。ミュージアム入り口には1998年のコレクションのラストを飾って、私もよく覚えている大きな帽子のドレスが展示してある。ヨージ展を見られるだけでも運がいいのに、生でこのドレスを見れるとは。さらに、TRY ME ONというタグが付いているものはスタッフに声をかけて試着が出来るようになっていた。私は胸元に大きながま口ポケットのついたジャケットのセットを試着させてもらった。遠目に見るとがま口が浮いて見えるのに、着てみるとがま口部分に寄せられたギャザーが、胸元の艶美なギャザーを演出している。ジャケットも丈の長いものだったのに、小さな私が羽織っても決しておかしくない。ヨージの才能を一瞬にして体感できてしまう贅沢な企画。図書館にも寄ったがファッション系の雑誌が充実していて、静かでかっこよかった。MOMUの1Fにあるcopyrightという建築・アート系本屋さんで(UN)FASHIONという写真集を買う。旅行中の地元の人の何気ない服装や民族衣装に潜んでいるファッションの要素を集めたような本で、今回の旅で見つけたかったものを見たような気がした。

アントワープを代表するドリス・ヴァン・ノッテンのお店などふらふらしながら、知り合いに教えてもらったBoulra Schouwburgというシアターの2Fのカフェに行ってみる。シアターの入り口を無視して2Fにあがると素敵なカフェがあるとのことで、聞いた通りにずんずん2階に上がるととても天井の高い気持ちのよいカフェがあった。カフェ・ラテを頼んだらお皿にのってクッキーも付いてきた。そういえば、日本ではごくたまにしかコーヒーを飲まなくて食事の最後にコーヒーか紅茶かと聞かれてどうしても紅茶と答えてしまう私が、ヨーロッパに来てからというもの毎日のようにコーヒーを飲んでいる。美味しいんですもの。トイレに行くと有料(ベルギーの相場の0.30ユーロ)だったけれど、チョコレートとチョコレート味の飴を受付のおばちゃんにもらえたので有料でも大満足。

外は雨あしが少し強まっていた。アントワープ王立美術アカデミーに行ってみる。構内に入ると、潜り込んだところは版画科だったのか、大きな印刷機などがたくさんあった。その他デッサン室や、撮影室など、一部屋ずつはそんなに広くないけれど魅力的な空間が並んでいた。日本人の女性にすれ違ったので少し話を聞いてみるとファッション科だけはMOMUのきれいな建物でやっているそう。そういえば先ほど入れなくてのぞいてみたところだ。ゴッホも一時学んだという学校、授業がオランダ語でなければ私もここで学びたい。

王立アカデミーを出て、フリット(フライドポテト)屋さんを見つけてしまった。レストランで失敗していたので、頼んでみる。スモールサイズでも大きそうだったのでミニサイズにしたのにも関わらず、大量のポテトに、選んだ2種のソースが大量にかけられてやってきた。たかがポテトとあなどるなかれ!揚げ油のしみこんだカリカリとホクホクともトロトロとも言えない中味に手を止めることができなかった。ミワも今頃食べているだろうか。またまた大満足で歩いていると、目指しているノートルダム大寺院の方から鐘の音が聞こえてきた。17時の鐘の音に導かれて、最後は地図なしで辿り着いたら、中に入れるのは17時までで、電気が消されてしまっていた。ネロとパトラッシュの教会を見逃してしまった!お土産屋さんと中だけ覗きこんだ。きっとアントワープはまた来るのでそのときにとっておこう。2ユーロの入場料がかかるようだが、とてもよさそうだった。

シュヘルド川まで足を運んでから、パリに引き続き材料探しをする。veritasというベルギーに60店舗ほどある、きっと日本のユザワヤのようなお店を探すが移転してしまったりなかなか見つけられない。人に尋ね尋ねしてようやく駅のそばのお店に辿りついた。閉店間際にも関わらず、スタッフのおばさんは単価のメモもしてくれて、さらには日本から買い付けたい場合のバイヤーの紹介までしてくれた。週明けにバイヤーさんが電話をくれるとのこと、私の英語力の説明をしたら相手も第一言語はスペイン語だから大丈夫よと。メールをしてみよう。

帰りの電車もすぐに来て、今日はすべてが順調で、大満足の一日。ブリュッセルに戻ってもう一件、今日のカフェを紹介してくれた、鈴木祐一郎さんに会うことにする。パリやヨーロッパの建築情報をたくさんくれた隈研吾事務所の藤原さんの横国時代からのお友達で、卒業以来ベルギーに住んでいる。ヨージ・ヤマモト展の情報も鈴木さんが教えてくれた。証券取引所の前で待ち合わせてからよく行くというお店でストンプソーセージ(stoemp saussice)というポテトと野菜のマッシュをスープで煮込んだものに大きなソーセージが添えられているベルギー料理を食べた。鈴木さんと同僚のANTOINEと鈴木さんの彼女のVIRGINIEも合流して、彼らはもう一つの代表的なベルギー料理、パン・デ・ビアン(pain de viande)というのを食べていた。さっきフリットを食べてしまった私はものすごいポテトの量にすごく美味しかったのに少し残してしまった。鈴木さんには「小さいのに初めてでそれだけ食べられたらたいしたもんだ」とほめ(?)られた。イモの多さに鈴木さんもベルギーに来た当初は食べられなかったらしい。ANTOINEもVIRGINIEもとてもいい人で建築の話やベルギーでの生活のことなどを聞いた。近くのバーの空間がいいとのこと、ちらっとのぞくだけしてポテトで重たくなったお腹をひきずって帰った。
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