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ミワいつか
2006/03/03(Fri)
雨のパリ


朝いつかちゃんはシャネルのショーを見るために出て行った。入れるかわからないといっていたし眠いので私は残って次のショーで合流することにする。今日のパリは昨日の快晴とは打って変わって雨。

かなちゃんと一緒に家を出て、両替のために(今度は手数料取られないように!)アメックスへ行く。ギャラリーラファイエットのアメックスに行こうとギャラリーラファイエット内を歩いていると、中国人旅行者に話しかけられる。ヴィトンがほしいのだけど旅行者は2つしか買えないので、代わりに買ってほしいと言われ、迷うもうまいこと断れなかったのでお手伝いをし、お駄賃をもらう。

そんなことをしていたら待ち合わせの時間に遅れ、待ち合わせの場所に着いたときにはショーが始まっていた。このまま終わるまでここで待つかどうしようか、電話のかけ方がわからずいろいろ試すけどいつかちゃんにつながらない。日本人らしき人がいたのでボーダフォンの電話のかけ方を聞くも、知らないらしい。
その人曰く結構押して始まったらしいので、トロカデロからのエッフェル塔の眺めがいいらしいのでしばらく外でエッフェル塔見物でもすることにする。
外に出ると雨の霧の中のエッフェルが目の前に堂々と聳え立っていた。かっこいいエッフェル。きれいなエッフェル。
しばらくして戻るとちょうど終わったところらしくぞろぞろ人が出てきてた。いつかちゃんにも無事会え、近くのcafeでランチ。
海のスープみたいな今日のオススメメニューがあったので、近くのおばさんが食べてるムール貝のスープに違いないと思って頼んだら違った。あれくださいって言えばよかった。これはこれで美味しかったけど。

パレド東京へ行き本屋さんだけ覗く。庸介くんからの宿題の海外から見た日本のテーマにふさわしい、外人の写真家が日本を訪ねた時の写真集を見つけ買おうか迷うも、とりあえず悩んでおくことにする。他にも素敵な本がたくさんあった。多分いくらいても飽きない本屋。
何か展覧会もやっていたけれどそれには入らず、次のKEITA MARUYAMAを目指す。
いろんな人に手を借りて到着した会場はこぢんまりとしたスペース。インビを持ってなかったのだけどすんなり入れる。
席に座ってもいいようだったのだけど、写真が撮りにくかったのでカメラマン達の席の近くで写真をとりながら見る。ピアノの曲とこぢんまりした感じが素敵なショーだった。私はファッションの人間ではないので、感想としては自分が着るにあたって、みたいな着る側の目でみるのだけど、そろそろ大人なシックなかわいさを目指したい気がしてた私にはこんな服が着たい!と思う服がたくさんあった。
席に置いてあったお土産の袋をゲットして帰る。

次はマルタンマルジェラ。列に並んでる間にケイタの話とかをしていると馬場ちゃんがケイタを見たことがあるらしく「バンビちゃんの毛皮がほしいの」と言っていたらしい。またインビがなくても入れた。
見に来た人達にワインが振舞われた。モデルが歩いてポーズとって、というショーではなく回転するステージがいくつもあってそのステージの仕切りの中にモデルが立っていてポーズをとっている、というショーだった。今まで見てきたショーがわりと普通に着れそうな洋服だったのに対してマルジェラは着るための服ではなくショーのための見せるための服だった。電話のコードが巻きついてたりシートベルトが巻きついてたり、田舎の車にありそうな木のビーズの背もたれがくっついていたり、首から額をさげてたり。ショーの最後はモデルがノリノリな曲で踊りながらカーテンを閉めた。ファッションショーを見たというよりなんだか楽しいエンターテイメントショーを見た、という感じ。

次のMcQeenも面白いということなので行ってみることにする。次の会場は体育館。外でしばらく並ぶけどやっぱり寒い。かなり並んだ後列が動いた。私は柵につまずきながら入って後ろを見たらなんと私の後ろで閉められていつかちゃんとえりは入れなかったみたい。ちょっと待てとガードマンに言われたらしいのでちょっと待つ。けど、結局入れてもらえず二人用のインビをゲットするべく、狭い入り口から中に入れずあふれた状態で見ている人たちに尋ねてみたけどもうショーは始まっていて聞いてくれなかったり聞いてくれたと思ったら断られたりでゲットできなかった。代わりに写真撮っとくね、といつかちゃんとえりに告げて戻って写真を撮ってふと下をみるとなんと、インビが下におちてるじゃない!2個ひろってダウンに包んで渡しに行くとそこにはもういつかちゃんとえりの姿がなかった。またいろいろ試してみるけど電話の仕方がわからず、メールをして戻ると入り口からあふれた人達がさらに増えてもう背伸びしても何があるか見えなかった。手を伸ばしてカンで写真を撮るけどほとんど見えなかった。そんな感じでショーも終わり、会場の感じをちらっと覗いて戻る。人の間から見えた感じでは頭に蝶がいたりドレスっぽくてゴージャスな感じだし会場も木の会場で高級感漂ってた。厳しいブランドっぽいわ。しかし偶然入れたのが私とは見たがってたえりといつかちゃんにすごく申し訳ないな、と思う。いつかちゃん、えりごめんね。

馬場ちゃんに教えてもらった美味しいレストランで夕飯を食べる。評判の店なのか人でいっぱい。確かにおいしくておなかもいっぱい。

帰ってケイタのお土産の袋を広げてみるとそこにはバンビちゃんがいた。

CHANEL、TOGA、GIAMBATTISTA VALLI、KEITA MARUYAMA、MAISON MARTIN MARGIERA、(ALEXANDER McQUEEN)!!!


CHANELのショーが10:30からグランパレで行われるので一人で行ってみることにする。ツモリの馬場ちゃんからもシャネルやヴィトンなどの赤絨毯系は入れてくれないということを聞いていたので、だめもとで。パリは朝から雨が降っていた。パリでは傘をさすほどでもないすぐ止むような雨がよく降るようだけれど、けっこう激しく止みそうにない。日本を出発するときにあるはずの軽量折りたたみ傘が見つけられなかったのと、最初のJALのフライトでbagagge claimeから出てきたバックパックカバーが外れていて、レインウエアの上下を紛失した。家の側のプランタンでオレンジ色の折りたたみ傘を買う。25ユーロ。
10時半をすぎてグランパレに到着。入り口に傘をさした人が密集している。コレクションの時間はたいてい押すようだ。そのことがわかっているかのように平然と遅れて到着するVIPらしき人たち。ドアが開けられ、香水の形のインビテーションを持っていない私も列に紛れる。が、きちんと止められた。首から提げているデジカメにつけた大宰府天満宮の旅行御守がビニールに入っているので、パスと勘違いされたのかドアマンに御守を手にとられ裏表ひっくり返されるが、だめ。待っている人も多かったのでスタンディングで入れてもらえるのかと思ったら、重い扉はショーの開始とともに閉められた。ドアマンに「日本から来たので是非見たい」と粘っていると、何度か中をのぞいて「入れてあげたいのは山々なんだけど(※もちろんフランス語だからヤマヤマなどと言われたわけではない)ボスに怒られるからダメなんだ」と。終わってから会場だけでも見られればと思ったら、一人の男性が早々と会場から出てきた。その手にインビテーションが見えたのでとっさに追いかけて、「そのインビテーションを、、」と話しかけ終わらないうちに、にっこり笑顔でインビテーションを差し出してくれた!お礼を言って、今度は堂々とダッシュして中に入ると歓声が聞こえてきた。グランパレ内に設置された会場の階段をかけあがると、ちょうど最後のウォーキングが引っ込むところだった。本当にちら見。会場はうぐいす色に統一されていて、まっすぐのランウェイ。席にはシャネルのロゴマークの入った座布団が敷かれていて、それは持って帰ってよいとのこと。かなちゃんへのお土産に一つ抱える。取材陣に囲まれた痩せたカールラガーフェルドも見た。お土産の袋を持っているので何だったのかそばにいた人に見せてもらうと、細長い鉛筆付のメモ帳とあとはリップだった。

今回注目度ナンバーワンのGIAMBATTISTA VALLIはエッフェル塔を眺めるTrocadero駅のそばのMusee de l'homme GALERIE OCEANIEが会場。前にパリに来たときに高校の同級生とばったり再会して、一度エッフェル塔の下で待ち合わせをしたことがある。こんな眺めもあるとは。スタッフにインビが必要かどうかを聞いたら通してくれたのでそのまま階段を登る。すんなり入れたが、約束の時間なのにミワをみかけていないので、先に入っているかなと思ってどんどん進んでみる。3Fまで階段をあがると、ショーがすでに始まっているみたい。慌ててのぞくと、小さなスペースで座席の後ろが十分に開いていた。写真が撮りやすい。終わって出てきたデザイナーがどうも見たことがあると思ったら、その前のTOGAが1時間も押していて、今見たのはTOGAだったことがわかる。1時間も押すと次の取材に影響があるので、取材陣からかなりのブーイングがあったようだ。えりが来ていた。ツモリの馬場ちゃんも合流。今朝CHANELでもらった新聞にツモリが載っていたので馬場ちゃんに見せてみる。そしてツモリのショーの評判はどうだったのか聞いてみると、今回のコレクションは民族っぽすぎず、モードの世界でも通用するクリエイションだとポジティブな反応だったようだ。私はGIAMBATTISTA VALLIのインビテテーションがわりのブレスレットを持っていないので一旦止められるが、馬場ちゃんとえりと一緒に入れてもらう。少し薄暗く何かが起こりそうな会場で、曇り空に似合う音楽がかかっていた。少しカーブしたシンプルだけど雰囲気のあるランウェイ。期待の星だということが伝わってくる取材陣の面持ち、準備の様子。ショーはフレアスカートの絶妙なボリュームとフォルムが印象的だった。今回の2006年秋冬コレクションのブランドリストを見ていても、見慣れた名前ばかりで、新しいムーブメントは感じられない。また、どのコレクションを見ても今まだ寒いこの時期に1年後の秋冬物の提案、というほどの目新しさはなかった。そんな中でGIAMBATTISTA VALLIは勢いが確かにあった。出たらミワが冴えない顔で待っていた。中国人にヴィトンのバックを買ってと頼まれて遅れたらしい。馬場ちゃんは明日ロンドンへ向かう。えりも明日帰国するので今日は最後のパリでいろいろ行くところがあるようだ。二人と一旦別れてミワと腹ごしらえしてから歩いて次の会場へ向かうことにする。

パレドトーキョーに寄る。フセインチャラヤンの欲しかった本とファッション関係の本を買いたくなるが、在庫が残りの一冊で汚かったので保留。展覧会も面白そうだったけれど時間がないので、次の会場へ向かう。 

15:30ケイタマルヤマ。Espace Pierre Cardinという小さな会場で見つけづらかった。日本人のスタッフが多くて、インビを持っていなくてもすんなり入れてくれて、席にも座っていいとのこと。席に置かれた綿の袋のお土産付。DEEP FORESTというテーマで、ケイタマルヤマらしいスタイル。広さも程よく、見やすいショーだった。

マルタン・マルジェラは奇抜な服作りだけでなく一切メディアにも顔を出さない人物で何かと話題になる。そのショーがSee invitationではなく会場が明かされていたので、どうしても見たい。会場をネットで調べたら水族館の中のホールかどこかのようだ。面白い場所選びをするなと期待すると同時に、見られるかどうかちょっと緊張もする。早めに移動してコーヒーを飲みながら近くの喫茶店で待機しているとカメラを持った日本の取材陣もお茶をしに来たりした。ぎりぎりにしか入れてもらえないのだろうか。えりと馬場ちゃんもマルジェラはと見に来たので、しばらく一緒に並ぶ。ショップと同じように白衣を着た人たちがようやく中に通してくれると、ミラーボールが回っていた。ワインまで振る舞われ、なんだか楽しい雰囲気。新宿伊勢丹のあの店員さんもいてびっくりして話しかける。会場にはカーテンに覆われた円柱形ブースが複数横一列に並んでいる。それぞれを囲むように椅子が配されていてどこに座ってもいいとのこと。カーテンが開くと、さらに円を3つに区切った台がゆっくり回っていて、そこにモデルが立っている。モデルがいなくて、下半身だけのボディや椅子だけ、メッセージだけというのもある。裏に引っ込んではまた隣のブースへと移動しているのだろうけれど、戦場になるショーのバックステージとしては着替えも不要なので、頭のいいやり方である。田舎に行ったりすると見かける車のシートにつけられたじゃらじゃらしたものを洋服の要素にしていたのには笑ってしまった。それ以外にも車のシートやソファーカバーのイメージが取り入れられていた。マルジェラのようなコンセプチュアルな服作りをするブランドの洋服は1点だけ着ていたとしてもその魅力がわかりにくいが、購入しているのは洋服自体ではない。すばらしいアイディアやコンセプトに対してお金を払っているのだと思う。

今日は朝からたくさん見たしマルジェラで最後、と思っていたけれど、ワインの勢いで、アレキサンダー・マックイーンにも行ってみることにする。彼もいつも派手なショーをやるから行けば絶対面白いはず。Palais Omnisport de Paris Bercyという代々木体育館みたいなところが会場なのもまた興味を誘った。しかし、寒い中長ーいこと外に並んで、スタンディングという看板も立てられていたのに、よくわからない客入れの方法で、ゲートがやっと開いたかと思ったら、ミワと私の間で止められてしまい、「一緒です。」などと言っても一切取り合ってもらえず、私とえりは大柄な黒人男性につまみ出されるようにして追い出されてしまった。あまりの対応にデザイナーのマックイーンの顔が浮かんでくる。とは言ってもどうしようもないのでミワだけ見てきてもらう。寒い思いをしたのに、結局マックイーンは見れずに終わった。ショーは見れなくても会場だけ見ようと思っていたのに、それも忘れてしまった。

冷え切ってお腹が空いた私達は、気を取り直して馬場ちゃんが教えてくれたSt.Poul駅付近のお店へ行ってみる。小さいけれどすごく賑わっていて、いい雰囲気。しばらくカウンターでお酒を飲んだ。こういうお店は観光客には見つけられないので本当に有り難い情報(馬場ちゃんありがとね)。バナナとタイカレーのようなものとアボガドが載っているご飯ものやパテや貝の料理などを頼んだ。どれも美味しく、その上ボリューム満点!満腹!満足!えりは明日東京へ帰る。
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