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ミワいつか
2006/02/21(Tue)
さらに田舎へ


朝目が覚めるとお母さんはもう働いていた。まだかまどの火が入ってないらしくさすがに寒く起きるのを一瞬躊躇したけど9時に出るって言ってたしと思って起きる。お父さんに「早起きだなぁ」と言われる。小学生達は1:30から学校らしくまだ寝ているけどおねえちゃんのエルデマは9時から学校ということで起きてご飯を食べて出て行った。しばらくするとちびっ子たちも起きだしてご飯を食べる。私達はちびっ子たちを置いて、お父さんお母さん運転手のバギーさんボロルさんとでさらに田舎の家畜たちを放牧しているゲルへ向かう。しばらく行くと舗装された道(といってもデコボコだけど)を外れて草原を走る。そうして家畜たちのいるゲルへと到着した。その日は快晴で青い空と白いゲル、黄緑色にも見える枯れ草の大地。柵の中にはギューギューにヤギ達が詰まってた。そのうち1頭を捕まえて、「これはミワのヤギだ」「これはいつかのやぎ」と1頭ずつくれた!メスだから子どもを産んでどんどん増えるよって。やった!私のヤギ!
こっちのゲルは放牧するときの小屋のようなものなのか、村のゲルより小さく質素なゲル。それでも火を入れればあったかいし、快適。ゲルでお茶をいただいていているうちに私達が乗馬する用の馬達を連れてきてくれた。蔵をつけて早速乗馬。エルデネさんに手綱を引いてもらい近くをぐるっと回った後にヤギ達を放牧しているおかあさんのもとへ、私の乗ってる馬の後ろにエルデネさんが乗って(抱っこされてるみたいな感じ)、いつかちゃんの馬と一緒にお散歩。その後それぞれを登ったり近くを自分ひとりで手綱を持って乗ったりして乗馬を楽しむ。
ゲルに戻りいろんな話をする。世界一周どのくらいお金がかかるのか、と聞かれ、100万ぐらいかな、といったらそしたらエルデネさんが持ってる家畜と同じぐらいの家畜が買えるよって。慎ましい生活をしている彼らは世界一周する私達をどう思ったかな。
途中凍ってしまった川に降りたりしながらまた村のゲルへ。
戻ると今日は学校でコンサートがあるという。エルデマの案内で学校へ。
怖い審査員のおばちゃま達の前でみんな歌ったり踊ったりイスクルフ(口笛みたいな歯の間から音を出す)をしたりする。大盛況な会で2時間ぐらいいたけどまだ半分っていうからすごく楽しかったんだけど会を後にすることにした
夕日の写真をとった後トイレに行ったところで事件が起きる。
ここのトイレは深い穴を掘った上に足場と風避け(人目避け?)がある建物で、ドアは開きっぱなしにならないように外から閉めるつっかえ棒のようなものがある。中からの鍵はなく閉めたら中から開かないように押さえてなければならないのだけど、なぜかそのときドアを閉めると押さえなくても開かなかった。何の気にも留めず用を足し、出ようと思ったら!なんとドアが開かないじゃない!!つっかえ棒がドアを閉めた拍子に落ちちゃったみたい。「いつかちゃーん!」って叫んでみたけど声は届かず、もう日も落ちたし、最高気温でさえマイナスなのに、このまま誰にも気づかれず凍え死んでしまったらどうしよう。途中オートマが学校から帰ってきたらしく、近くを通る音が聞こえたので「オートマ!」って叫んだけどそのまま行っちゃった。(後から聞いたらどこかでお帰りって言ってるのかと思ったって)もう多分ゲルの中に声は届かないし、ゲルの扉の開く音がしたら呼ぼう、と思ってじっとしてた。閉じ込められてもう15分ぐらいしたかな、ドアの音がしたのでおーいって呼んでみた。そしたらエルデマが走ってきて一瞬通り過ぎたと思ったら戻ってきてドアを開けてくれた!あーエルデマ!!バイララ(ありがとう)エルデマ!!というわけで凍え死なずにすんだ。ゲルに戻ると皆が「トイレに落ちたんじゃないかと思ったよー」と笑ってた。ホントに落ちてたら大変!落ちなくてよかった!出られてよかった!!
その夜もやっぱり子ども達は遅くまでテレビ(映画かな)を見てて私の方が先に寝てしまった。
ナーダムに出たい!


朝8時頃起きる。朝はやっぱり冷え込む。お母さんが早起きでお湯をわかしたり、燃料になる牛の糞をとってきたり、料理をつくっている。お茶とドーナツみたいなお菓子をこれは朝食で出されているのではないのだろうなと思いながらいただく。昨日から食べ過ぎだ。エルデマは9時から学校なので先に起きる。モンゴルでは高学年の子が早くから授業があるようだ。オートマが起きてまた生地をこねている。朝食は汁のうどん。お肉はやっぱり馬。これも美味しい。生地をこねてくれたオートマに「アンツテッ!(美味しい)」と言いながらおかわりもしてしまった。 ご飯を食べてから家畜の方のゲルに行く。エルデネさんもお母さんも内側に羊の毛のついた厚いデールを着て、13時から学校の子どもたちを残して、pradoに乗って出発する。村から35kmほど離れたところに向かう途中、「この間いつかが来たときにいたのはこの辺だよ。」と教えてくれるが似たような景色に見える。今日は天気がよくて、空のうすい水色が本当にきれい。草原は想像していた枯れた茶色なのではなくうす黄緑色で、水色とうす黄緑色の対比はいつまで見ていても飽きない。道を外れてしばらく行った先の風をしのげそうな山間の傾斜にゲルがあり家畜が囲われていた。車が斜めに傾いたまま止まる。前に来たときにまだ子犬でトゴロマと一緒にじゃれていた犬がとても大きくなっていた。噛むから近づかないように言われたすぐ側に子犬もいた。エルデネさんが、私とミワに一匹ずつ山羊をくれる。ミワには真っ白な山羊。私には黒っぽい山羊。「子どもを生んで増えるから、電話して山羊の様子を聞くように!毛皮がとれるからお金持ちになっちゃうよ!」とエルデネさん。前回エルデネさんのところにいたときゲルの中で子山羊を抱かせてもらっていたら、膝の上でうんちをされた。騒いでいる私に「子山羊に膝の上でうんちされるとその人はお金持ちになるのよ。」と言われたのはこのことだったんだ!そうゲルでお茶を飲んで話をしている間に馬を連れてきてくれた。手綱の持ち方を再び教わる。まずはミワの後ろにエルデネさんが乗って、私が乗った馬をエルデネさんに引いてもらいながら、放牧された家畜のいるところまで行ってみる。放牧しているお母さんに手を振る。帰りは少し早く走って、振動で放り出されないようにしながら、馬に乗れるようになりたいなと本気で思う。今は馬に乗るには寒いので、夏に1週間でも1ヶ月でもて来練習すればいいよと言ってくださる。今年はチンギスハン生誕800周年。夏のナーダムはおおいに盛り上がるのだろう。一人で乗らせてもらったり、何度か乗らせてもらうが寒いので早々に村に戻ることにする。帰りに凍った川に降りてお母さんとスケートの真似をしたりして少しの間遊んだ。これから訪れるアイスランドはこんなところなのだろうか。エルデネさんは最近車を買ったそう。家に着く直前バギーさんに代わってエルデネさんが運転する。 ゲルに戻るとエルデマが帰ってきて、15時から学校でコンサートがあるよと教えてくれる。面白そうなのでエルデマに連れられて行ってみる。廊下で昨日ゲルにいらしたバイラーさんのお母さんに会った。この学校の先生をしていて先生の部屋を見せてくれた。小さな教室にはコンサートを見に来たたくさんの子どもたちや親たちがいた。教室の真ん中あたりには審査員のような大人がいる。バイラーさんも登場してキーボードの準備をしていた。チャイナドレスを来た声の大きい女の子の司会が始まる。どこの国にもきっとこういうのが得意の子がいるのだろう。初めに搭乗した男の子はチンギスハンの格好(?)をして歌を歌っていた。馬頭琴か何かのコンサートかと思ったらどうやら喉自慢のようなコンテストのようだ。おめかしした子達が次々に歌や伝統舞踊などを披露する。「イスクルフ」という歯をイーっとしながら音を出す口笛のようなものを披露する子もいてかっこよかった。音程を外したりする子に対して見ている大人も子どもも容赦なく苦い顔をしたり、耳をふさいだりしている。途中、歌えなくなってしまった子がいるときに、ずっと伴奏を担当していたバイラーさんが大きな声で一緒に歌ってフォローをしてあげていた。とてもやさしい心の持ち主だと思う。途中ノリのよい曲に軽くのっていると同じくリズムをとっていたバイラーさんと目が合い、一緒にのって笑った。コンテストは15時から夕日が沈みかけても終わらず、終わらないどころか白熱していくばかりだったので、私達は熱気でいっぱいの教室を出た。すぐにエルデマが「もう帰っちゃうの?」と追いかけてきた。学校内を一周して子どもたちの写真を撮ったりする。ゲルに戻るとちょうど夕日が沈むタイミングで、ミワと写真をとっていたら、遠くからデールを来たおじさん二人がやってきた。カメラを見て「一緒に撮ろう」と言ってきたので、真ん中にはさまって仲良く撮影すると、そのあとしきりに何かを言っている。あとで聞いたら写真を撮ったんだからお金を払えと言っていたそうだ。 今日のオートマとバトラー(二人は同い年)の宿題は立方体作り。ミワはオートマの、私はバトラーのを手伝った。おみやげに持っていったチョコパイのパッケージの厚紙を二人で半分子に切り開いて使う。サイズはどのくらいでもいいのかバトラーに聞くと「できるだけ大きく!」と目を輝かせて言った。じゃあ、この紙で最大にとれる一辺4.5cmにしよう、と定規の目盛りを指すとバトラーは「うんうん」と頷いてやる気満々。教科書には展開図が出ていて、のりしろもつけるようになっている。いくつか線だけ書いてあとは教科書を見ながらバトラーにやってもらった。糊代の部分の線も丁寧に定規を使って書いている。書けたらはさみで切るのだが、チョコパイの紙が結構硬いので、はさみで筋を入れるときれいに折れるよとボロルさんに通訳してもらう。また「うんうん」と頷いて丁寧に作業をする。バトラーはきっと工作が大好きな少年だ。出来上がったチョコパイの立方体をとても大事そうに眺めたあと、すぐに自分のかばんにしまってしまった。宝物をとられないようにするかのように。そのあとお母さんとエルデマと持ってきた千代紙で折鶴を折ってみる。すぐにバトラーもオートマのトゴロマも来て折り鶴大会。みんな見よう見まねで真剣だが、見よう見まねなので間違いもする。鶴の折り方って難しいな、と改めて思う。バトラーが一番うれしそう。その後二艘舟や6人で一つずつパーツを追って立方体もつくった。これはオートマのもう一つの宿題「何か手作りのものを」というのがあったようでエルデマのものになる。バトラーは白い紙で自分でつくっていた。この立派なゲルにはテレビもあるし、DVDもある。夜は家族みんなでDVDを見ていた。昨夜同様3つあるうちの1つのソファーをミワと私にあてがわれ眠る。
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