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ミワいつか
2006/02/20(Mon)
ゲルへ


昨日の夜に洗濯した洗濯物がもう朝には乾いていた。さすがの乾燥のモンゴル。
朝ごはんは黒パンにブルーベリージャムをつけていただいた。このブルーベリーも野生のものらしい。
午前中はラマ寺院を観光。外人は入館料を取られる。お経を唱えたことと同じというぐるぐる回すの(名前なんだっけ?)をぐるぐる回して一周して、旅の無事を祈る。モンゴルのスリは有名らしく、寺院の中にもいるとのことなのでびくびくしながらぐるぐる回す。
お土産やさんで9個の宝をあらわすというお守り(50円)と自然崇拝で空を表す青い布と母(だったっけな?)をあらわす白い布(各30円?)を買う。
タクシーを広い一度ボロルさんの家に戻り、お昼ごはんにボウズをご馳走になる。またもや小麦粉からのボロルさんのお手製。おいしいしかわいいし、お店をだしたら絶対大人気になること間違いないと思った。お父さんには10個ずつ食べなさい、と半分冗談のように言われたけど結局10個以上食べちゃった気がする。それくらい美味しかった!!
ゲルに向けて出発する。車はprado。運転手さんはバギーさん。途中羊の皮(足付き!)を積んだトラックとすれ違う。モンゴルはシートベルトとか厳しくないらしいのだけど、バギーさんはシートベルトの違反で罰金を払わされていた。のに払った後もシートベルトをしていなかった。
天気予報で雪だと言ったとおりに細かい雪が降ってきた。風も強かったので粉雪が舞い散って(舞い散るなんてかわいいもんじゃなくて舞い狂ってた)時々道さえ見えなくなるほど。しばらくすると嵐も止み、青空も見えてきた。バギーさんは悪路にもかかわらず80km/hぐらいで飛ばしながら穴をよけてハンドルをさばいていた。この道を運転するのはかなりの技術がいるだろうな。
150kmほど走ったところにエルデネさん一家の住む村があった。お母さんとお父さんが出迎えてくれた。ゲルの中にはすでに2人お客さんがいて、そのうちデールを来た似たような背格好のおばちゃん二人組もやってきた。田舎ではこうやってお客さんがちょこちょこ訪ねてくるという。
しばらくすると長女のエルデマ(14)が学校から帰ってきた。またしばらくすると次女のオートマ・末っ子のドゴロマ、知り合いから預かっているという男の子のバートラも学校から帰ってきた。3人娘はよく似ていてそしてよくお手伝いをする!ホントえらい!!夕飯前にはみんなで宿題をやり、オートマは小麦粉を捏ねて麺を作っていた。
ボウズを振舞ってもらう。ちょっと辛いケチャップをつけて食べたのだけどこのケチャップもまたおいしい。
しばらく出ていたお父さんが戻ってくるとキーボードと馬頭琴(3つも頭がついてた!)とまた別のお父さん・お母さん・息子(バイラー)とともに戻ってきた。しばし歓談の後宴が始まる。何か日本の歌を弾いて歌ってくれ、といわれるけど何を弾いていいやら歌っていいやら、ボロルさんのお勧めで赤とんぼ(ここでも北国の春を勧められるけど皆の前で歌えるほど知らなくて断念)を歌うもかなり微妙な仕上がりでいまいち盛り上がりに欠け、スンマセンと謝りながら、バイラーとバイラーのお父さんに交代する。どうやらバイラーは音楽の先生らしい。お父さんの伴奏で一緒にいろんな曲を馬頭琴で弾いたり歌ったりホーミー(!)をやったりしてくれた。私達にとってはもちろん知らない曲ばかりなのだけど、それでも口ずさんでみたりして、楽しい時を過ごした。父子がすごく仲良くてすごいステキと思った。
お父さんが君達のこと気に入ったから家の息子をどうだ、歳も丁度言いし(バイラーは1コ下)と冗談で言ってきて、父親が息子を勧めるみたいな関係もまた素敵でいつかちゃんに強く推しといた。私は二人の結婚の証人になるとしよう。
バイラー一家を見送りながら外へ出ると満天の星空!天の川だって見える
結局床に就いたのが12時近く。小1の子もみんな一部屋だから寝る時間も一緒。こんな遅くまで子ども達は起きてて大丈夫なのかしらと心配になったけどすぐにぐっすり寝てしまった。

エルデネ・バッドさんを訪ねて


朝7時頃出発直前に買ったdeuterの500gの薄い寝袋の中で目が覚める。初めて使った。ボロルさんに疲れているんだからゆっくり寝てていいよ、と言われてもう一眠り。黒パンと、程よい酸味と甘さの手作りブルーベリージャム、モンゴルでよく食べるというドーナツみたいなお菓子を朝食にいただく。 11時頃以前も訪れたガンダン寺という大仏のあるラマ寺院に行く。1938年宗教弾圧があったときに、モンゴルの900もの寺が壊され、このガンダン寺の5つの寺院も壊されて、現存している建物はロシアが使っていた馬小屋だったもののようだ。青い布を買う。お昼は家に戻ってボロルさんがボーズをつくってくれる。ボーズは小龍包のようなものでお肉と一緒にあつあつの肉汁が閉じ込められていて、モンゴルの人も大好きだし、日本人の口にも一番合うのではないかと思う。 今日は遊牧民のエルデネバットさんのところに行く日。前回どうしても観光客向けでないゲルに泊まりたくて、ひたすら草原を走りぬけたところにポツンと現れた一軒のゲル。突然の来訪者の「泊めていただけませんか?」に快く対応してくださったのがエルデネバットさんだった。あのときはエルデネさん、お母さん、トゴロマちゃんと3人の生活で、上二人のお姉ちゃんは学校に通っているためいなかった。 ボロルさんに、エルデネさんから聞いていた住所を事前に伝えていた。遊牧をしている方の住所がどのような意味をもつのか、現在いる場所がわかるのかどうか心配だったが、ボロルさんが手紙を出しておいていてくれて、私達が到着する直前にエルデネさんの奥さんから是非来てくださいと連絡が入ったそう!13時半、頼んでおいた車が家の前に到着。車はTOYOTA prado。期待して乗り込む。1km/h 50セントの計算でとドライバーに運転をお願いするのだ。運転手はバギーさん。モンゴルの道はとても悪い。お昼にボロルさんのお父さんに「ボーズをたくさん食べなさい!」と言われたときも「モンゴルの道を走れば、乗っている人も揺れっぱなしでシェイプアップになるから大丈夫!」と言われたくらい。道路にはたくさん穴があいていて、そこを継ぎはぎに舗装しているからまた段差ができて、の繰り返し。バギーさんは常に右に左にハンドルを切っている。この日は雪嵐で、白い空気が道路をうねうねと動いていた。「ほら、道が生きているでしょ」とボロルさん。先が見えないのにバギーさんは80km/h。ウランバートルから約135km、トゥン県ルン村に着く。塀をあけてエルデネさんが迎えてくれた。奥さんも薄着の洋服で出てきてくれた。立派なゲルの中でミルクティーとお菓子でもてなしを受けながら、いろいろな話をする。私が訪れたあと、エルデネさんは日本の番組でなんと世界一目がいい人として取り上げられ、2度ほど日本に来日している。私は日本に戻ってきてからインターネットでそのことを知り、是非また再会したいと思っていた。「いつかの後にはいいことがついてくる。」そう言ってくれた。子どもたちはこの村の歩いて2,3分のところにある学校に通っていてまだ帰ってきていない。最初に帰ってきたのはお姉ちゃんのエルデマ。しばらくして一番下のトゴロマが、以前会ったときと同じようにまっ赤なほっぺに満面の笑みをたたえながら帰ってきた。覚えていてくれたのだろうか私のところに来てくれた。抱きしめる私に「モンゴルでは子どもに会ったらほっぺにキスをするのよ」とボロルさん。真ん中のお姉ちゃんのオートマは大人っぽい。あれ、三人姉妹のはずだが、一人男の子がいる。彼はバトラー。お母さんの友達の子どもを預かっているのだそう。エルデマ、オートマ、トゴロマ、バトラー、と4人の子どもたちが帰ってきて一気にゲルの中は賑やかになった。 夕食にお母さんがボーズをつくってくれた。牛の肉を外(きっと冷凍庫代わり)からバトラーが持ってきて、それをエルデマが切っている。オートマは粉をこねて、のばしての生地づくり。お手伝いをしながらもみんな思い思いにソファーの上や椅子を机にしたりして学校の宿題をしている。中国からの列車でチーチーガーに教わった「ナラサラオットゴロユエ?」を口ずさむと子どもたちはみんな知っていた。外に出て星を眺めながら「あれがオットーだよね。」なんて言いながら。エルデネさんに「音楽できるか?」と聞かれてしばらくすると、CASIOのキーボードと馬頭琴をかかえてまたお客さんがやってきた。さっきからいろんなお客さんが出入りしているが、楽器を抱えてきたのはバトラーさんとそのお父さん、お母さん。バトラーさんは私達の一歳下で音大を出て、馬頭琴をつくっているそう。キーボードを渡されて私たちは披露という披露が何もできなかったが、歌ったり馬頭琴を弾いたりするバトラーさんとお父さんの息がぴったり!初めて馬頭琴も弾かせてもらった。馬の鬣や尻尾はこんなに長くて立派だとは。お父さんとお母さん、そしてエルデネさんにまでバトラーさん「いい男でしょう?結婚したら家畜に困らないよ」と勧められて、エルデネさんに常にウォッカをつがれながら、汗をかくぐらい暖かいゲルの中で楽しい夜を過ごす。
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