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ミワいつか
2006/02/18(Sat)
宴会列車


列車の軟席(一応一番いいクラスみたい)の二段ベットの上段が私の席で、小学生のころキャンピングカーの運転席の上の部屋に寝てて落ちたことがあるので、落ちないか心配しながら眠る。夜、目が覚めると駅に長い間停車しているようだった。
疲れもあって翌日は昼近くになって起きる。どうやら二連に着いたみたい。ここで長い間停車するようで同室の中国人の夫婦(多分)はご飯を食べに行った。私達のご飯は昨日フフホトのデパートで買ったお惣菜たち。ビニール袋に詰められたお惣菜たちを袋のままつつく。サラダもハンバーガーみたいなサンドも全体的にパクチー風味でおいしい!つけものは酸味があっていまいちだったかな。
ご飯を食べ終わったころ同室の夫婦が帰ってくる。前に北京行くときに勉強した「ニーツァオスンモ?(あなたの名前は何ですか)」で同室の二人の名前を聞いてみる。(実際は全部言わなくても察してくれたけど)奥さんはチーチーガー、だんなさんはマーターシュエイというらしい。私達も名乗り、「美和」と漢字を書くとそれは「ミーフー」と読むよ、と教えてくれてミワならこう書くんだよと教えてくれた文字が「美娃」。
かなり長い間二連に停車して出国審査などもして夕方ごろやっと二連を出発。ひろい地平線に夕日が沈もうとしているところをみんなで通路に出て眺める。中国・モンゴル国境がもうすぐだよ、とチーチーガーに教えてもらったのだけど、国境の碑は一瞬で通りすぎてしまった。そして実際の日の入りはなんだか工場みたいな建物のところでまたしばらく停車したので地平線には沈まなかった。
またしばらくすると駅に停まり今度はモンゴルの入国審査。中国の出国のときは建物までハンコを押してもらいに行ったのだけど、今回は各部屋に回ってきてハンコを押してくれた。夕飯の買出し+トイレに駅に降りる。トイレは有料だったけどチーチーガーが私達の分も払ってくれた。小さなお店もありそこでビールを買う。これもチーチーガーがおごってくれた!
部屋に戻り夕飯を食べようとフフホトで買ってきたカップラーメンを用意しているとチーチーガーが二連で買ってきたご飯を一緒に食べようという。のでお言葉に甘えてご相伴に預かる。そして買ってきたビールで乾杯!もらったご飯も美味しいし、ビールは冷えてないけどおいしいし、たらふくいただいた。チーチーガーが持ってきた白酒(パイチュウ)ももらったけど、このお酒、60度もあって飲むとカーってのどが熱くなって、結局ほとんど飲めなかった。いい気分になってチーチーガーが持ってきたテープレコーダーでモンゴルの歌を聴き、私達も歌詞を教えてもらいながら合唱。日本の歌を歌ってくれ、といわれて、何を歌えばいいのか迷っていたら、2人が知っている日本の歌があるみたい。2人が口ずさむ歌を聴いてみたらなんと「北国の春」。こんなところでこんな歌を歌うとは、と思いながらもしばし合唱。楽しい晩餐になった。
無口なおとなしいだんなさんのマーターシュエイが名刺を渡してくれた。とそこにある名前はなんと「李春来」。どうやらマーターシュエイと、嘘をつかれていたらしい。まったくもう。でも私の中ではもうマーターシュエイになってたのでマーターシュエイということにしておく。

「私の名前は意子□です。」


朝焼けがきれいそうな時間に目が覚める。上のシートからは窓の外を覗きにくいので降りるのを面倒くさがっているうちにまたいつの間にか眠っていた。10時半頃起きる。列車は屋根のついた大きな駅に停車している。各車両に一つついている洗面所で顔を洗って戻ると、下で奥さんがカセットテープをかけ始め、「ほら、降りてきて踊ろう。」という身振りをされた。彼女の名前は「其其格(チーチーガー)」。大変のりのよいおばさまである。娘のチンチョラサンが神戸にいるらしく、日本に戻ったら電話をするように言われる。「我叫(ウォーチョー)、いつか」私はいつかと言います。と自己紹介をすると「意子□(□の字は上と下という字が上下に合わさった「ソウ」と音読みする漢字)」と中国語で書いてくれる。「子」は「つ」と発音するようで、ミワの美和子は「ミホツ」と読まれていた。ひらがなの私の名前にも「子」が隠れていたなんてちょっと新鮮。まもなくして二連(エレン)に到着。国境の町で、多くの列車が乗り入れるところという知識だけで、どのくらいの時間停車するのかわからない。チーチーガーに「ミシミシ」(みんなが私たちと話しているとミシミシと言ってくるので、中国語でご飯のことかと思ったら、あとでジャパニーズでしょと言われた)「外に行こう。」と言われるが、荷物が心配なのでミワが列車に残る。乗客全員がぞろぞろと大きな建物の脇の門から、あちら側へ消えていく。列車のトイレが閉められてしまったので、トイレを探しがてら、あちら側へ行ってみることにする。チーチーガーや乗客たちはすでにどこかへいなくなってしまっていた。小さなお店で牛乳だけ買って(国境の町なのでやっぱり高かった)、トイレを探す。あちら側とこちら側の間に建っている大きな建物も鍵がかかっているので、中国人のいるらしい小さな建物に入って、「トイレを貸してください。」と言うと、中にいたみんなに笑われた。仕事中に仲間と昼食をとっていたら突然外国人の女の子がやってきて「おしっこしたい。」と言ってしまった感じだろうか。チーチーガーについて行けばよかった。あちら側に行きそびれてしまったおかげで久しぶりに恥ずかしかった。列車に戻ってミワと備え付けのテーブルで昨日買ったお惣菜などでお昼にする。キャセイでもらったカトラリーが重宝。美味しい。15時、あちら側とこちら側の間の建物の鍵が開き、パスポートチェックを受ける。列車の外でチーチーガーやスタンパーたちとおしゃべりをする。外にいるとかなり寒い。さっき買った牛乳と昨日買ったいちごでおやつにイチゴミルクを作る。美味しい。17時出発と言われたが何かが壊れているようで、なかなか出発しない。予定時間をだいぶ過ぎて出発。この日の夕日が沈むのを、乗客みんなで廊下で見た。「もうすぐ国境だよ」と言われて急いでカメラをかまえたけれど、一瞬のうちに碑が通りすぎてうまく撮れなかった。二人の似顔絵を描いたりしてしばし過ごす。まもなく停車した駅でチーチーガーに「ミシミシ&W.C.」と言われ、一緒に外へ出る。有料トイレを私たちの分までチーチーガーが払ってくれて、お店でハングルビールを買って列車へ戻る。北京で買ったカップラーメンを取り出そうとすると、チーチーガーが「そんなの要らない。ハオチー(美味しい)のがあるから。」と夕食に呼ばれる。ロービンという小麦粉でできたナンより薄い生地のものを、ザーサイなどのおかずと一緒にいただく。出された白酒という中国のお酒がなんと60度!出されたものは平らげることでご馳走様の代わりにしたいけれど、さすがにこれには飲み干すのに時間がかかった。スタンパーや隣の人やいろんな人が出入りする。チーチーガーがかけたテープに「ナラ サラ オット ゴロ ユエ?」と子どもが歌うかわいい歌があった。「太陽(ナラ)、お月さま(サラ)、お星さま(オット)ってなあに?」という歌らしい。みんなで合唱する。物静かな旦那さんもお酒が入って顔が赤い。熱唱したりしてかなり上機嫌。二日酔いにならないだろうかと心配しながら私も上機嫌で眠る。
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